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■目は口ほどにモノを言い〜ドールアイの話〜
 目は口ほどにモノを言い、とはよく言ったもので、ドールアイひとつ変えただけで同じ人形の顔でもガラっと『化け』ます。
 色の薄い瞳ってあまり好きじゃなかった。全体的に酷薄と言うか、冷たいと言うか。吸血鬼っぽくなっちゃいそうで…。一つの作品として観賞するのは好きですが、自分のドールにそう言う顔させたいかどうかって事になるとちょっと別問題になってくる訳でして。

 このへん、複雑ですね。

 デフォルトの状態ではスーパードルフィーはアクリルアイを装着されています。
 「キラ」タイプは20mmの青。
 デフォルトアイも好きっちゃ好きなんですが、やはり「変えられる」となると、色々と試してみたくなってくる。と、言うわけで京都造形芸術資材のHPからネット通販でアクリルアイを2組とグラスアイを2組購入。注文してから到着まで四日で届きました。その後、ボークスで造形村のグラスアイも購入して目の換装にチャレンジ。
 彫刻刀でちまちま目を固定していたパテを削り、非硬化タイプのパテに交換。後に「千鳥」の方は練り消しで固定しました。若干、粘着力は弱いのですが、汚れがつきにくく、剥がす時楽です。お近くにボークスのある方なら思いきって「瞳パテ」買っちゃった方がいいかも。

キラのデフォルトは青い目
eye0.jpg
シリコン
失敗しちゃったのは向かって右側の瞳です。どんよりしてる…
シリコングラスアイ Smoke 21mm アメリカ製
 シリコンを使用したやわらかい半球状のドールアイ。人間の目そっくりの質感と透明な輝きでサイズも色も豊富。ただ、とりあつかいは注意が必要です(^_^;)。とりつける時、あやまって固定用のパテを目の表面につけてしまい、うっすらと白い膜がかかってしまったんですね。中性洗剤やレンズクリーナーで洗っても効果なし。(いっそ超音波洗浄でもしたろうか、とか考えてます)
 同じミスはアクリルアイやグラスアイでもよくやっちゃったんですが、こっちは洗えばすぐに落ちました。そもそも「そーゆー大ざっぱなミスをするな!」とゆー話もありますが……。

 なお、やわらかいのでドールヘッドに装着するとき、ぴったりはまってすき間ができにくいと言う利点があります。

 螺旋堂オリジナル球体関節人形ヘッド「妖精」のカスタマイズに使用。
 Smokeは虹彩の周辺にわずかに虹色の遊色の見られる明るい灰色で、自然光の下でも、電燈の灯りの下でも微妙な発色を見せてくれます。遊色がさらに大きく、鮮やかになっているものもあり。

LifeLikeアクリルアイ 20mm CobaltBlue、EmeraldGreen

 LifeLike(生けるが如し)の名にふさわしく、本当に人間の眼球のようにわやわやと波打つふぞろいな虹彩模様が特徴。透明度や輝きはさすがにグラスアイに一歩劣るが、それでも素晴らしいつやと輝き。色のバリエーションはグラスチックアイより少ないものの、青系、緑系の微妙な中間色が美しい。
 色の明るめのものは虹彩の模様がかなりくっきり出るので、強いアクセントになり顔全体が引き締まった印象になります。
 目の大きなミニスーパードルフィーや、のの、りお、ミミタイプに明るい色のものを使うのは避けた方がいいかも。瞳を大きく出したい場合、「キラ」「めぐ」「サラ」「ナナ」タイプは22mm、「のの」「りお」「ミミ」タイプは24mmを使った方がよさげです。(私は瞳小さめが好きなんで20mm使ってますが)
 エメラルドグリーンはスーパードルフィー「キラ」に装着。瞳そのものが発光しているかのような色合いで、なおかつ同じ20mmでもデフォルトアイより瞳が小さいく、意志の強そうなキリっとした表情になります。
 コバルトブルーは瞳と虹彩の区別がつかないほど濃い青で、瞳の直径が小さくても優しい印象に写る。白目を出したい、でもあんましキツい目付きになるのもなあ、と言う場合に最適です。(ってなんだか宣伝文句みたいだなおい)顔全体が暗めの色彩に統一されるため、黒髪ストレートロングのウィッグではかえって重たい感じになってしまうので注意が必要。
 ソバージュのウィッグと組み合わせて、螺旋堂オリジナル球体関節人形「千鳥」に使用しました。
 同じ20mmと言う表示でも、LifeLikeのアクリルアイは、造形村のものより小さめです。

エメラルドグリーン
↑エメラルドグリーン
コバルトブルー
コバルトブルー↑

グラスアイブルー

 Puppenaugen グラスアイ 20mm ブルー

 
20mmですが造形村のグラスアイに比べてちっちゃい。
 明らかにひとまわりちっちゃいです(笑) 国産ドールアイの感覚だと18mmあてた感じに近い。13シリーズに向いてるかも知れません。(持ってないので実際に試してみたことはありませんが)キラにつけると、瞳が小さめで、カヤドールや恋月姫人形っぽい感じになりました。「千鳥」にもつけてみましたが、こちらは目の大きさがキラよりちっちゃいのでピッタリはまった感じです。和風な顔だちの子なので、明るい色の瞳はどうかな〜と思ったのですが、予想をきっちり裏切られました(笑)似合ってます。ただ、ソバージュのウィッグとの相性はイマイチのようで…。
 ブルーと言うより水色。
 しん、と透き通った落ち着いた印象のドールアイです。

 アクリルアイとグラスアイ。
 どちらが良いかと言うとそれぞれの良さがありどちらも捨て難い。

 光を当てた時の透明感、つや、輝き、それに奥行きはグラスアイの方が勝っている。ただしお値段も高いし、色のバリエーションが少ない。モノによっては、定規で引いたようにくっきり不自然な虹彩の模様が入ってる。好みのもの、イメージ通りのものを探し出すのが難しいです。

 かたやアクリルアイは、何と言っても色が豊富です。
 よりどりみどり、黒や青、緑、茶などの定番から金色や赤なんてものまで。濃淡さまざま、好みにうるさい方でも必ず満足ゆくものが見つかるんじゃないかと思います。ただ光をあてたときの輝きは、一度グラスアイを見てしまうとちょっと……ね。

 価格が1000円代と手ごろなので、何色もそろえて色を楽しむならアクリルアイ。
 一発必中、でお気に入りの一つを選ぶのならグラスアイってとこでしょうか。

 ただ、グラスアイと言ってもピンキリなので、下手に低価格グラスアイを買うんだったら(瞳が濁ってたり模様がふぞろいだったり(^_^;)質はあまりよろしくないです)できの良いアクリルアイ選んだほうがいいです。

造形村グラスアイNo.18 20mm 薄オレンジ
 色の豊富さと質、双方満たしているのが造形村特製のグラスアイ。
 里帰りの途中で池袋SRに立ち寄り、ボークスのHPで写真見て、一発で惚れ込んだ「薄オレンジ」を購入。色の薄い瞳なのに何とも言えない暖かみがあって、見れば見るほど味があります。
 SDに装着するために作られたSD専用のドールアイなのでサイズもぴったし。ただ瞳がかなり大きく出て、幼い感じになります。濃い目の色だと、ほとんど目全体が塗りつぶされたような感じ。同じ20mmでもライフライクと比べるとかなり大きく、螺旋堂ドール「千鳥」のヘッドには入りませんでした。(内側の眼球を受ける穴、削る必要がありますな(^_^;))

 ただ、モノがいいだけに値段はぶっちぎりで
お高いです。
 ひと組6800円。これで「あら、サイズ間違えた」なんてことになったら泣くに泣けません。
 お買い求めになる際はくれぐれも、店員さんに確認してから買いましょう。

「これ、キラに使えますか?」
「ののだと、サイズ20mmと22mm、どっちが良いんでしょう?」
「ミニSDなら?」
 
 大丈夫。ボークスの店員さんは気さくで優しいから、ちゃんと答えてくれます。
 
(特別なお行儀は必要ありません。ただ、素直に、わかりやすいことばで自分の思うことを伝えればいいのです。さすがに、初対面で友だちみたいな馴れ馴れしい口調はNGだけどね。)
 お店の中の店員さんをとっつかまえるのが恥ずかしいとゆーならレジ打つ時に確認すればよろし。「じゃ、同じ色で別のサイズに取りかえてください」と言えば済むことです。
 買い物の合間に交わす何気ない会話からさえ、本当に、SDに力入れてるんだなあ、がんばってるんだなあ、と言う熱意がひしひしと伝わってきますもの。上手くコミュニケーションとれたら、きっと楽しく会話が弾むと思うのです。(時間なくて私ゃとっとと帰らなきゃならんかったが)
造形村薄オレンジ
↑どの角度からも視線が定まるので「うつろちゃん」にならない↓
薄オレンジ2